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2025/05/29 07:30 |
花組『虞美人』@東宝
初日翌日の5/1(土)16時の友会優先公演を見てきました。

面白かった!
正直一幕終了時はそこそこ面白いけどまあこんなものか、と思っていたのですが、2幕の怒濤の展開にやられました。結末を知ってから見るとまた違うものが見えてくると思うので是非リピートしたい。

感想はまとまったら書こうと思っていると書かずに終わることに気づいたので初見の第一印象をさくっと。
念のため畳みます。


と言う訳で、面白かったです。
いや、話の展開が少年漫画的と言うかキムシン的と言うか中国歴史モノ的と言うか、ちまちました情緒ががっさり抜け落ちている感じなのですが、そのペースに慣れれば大丈夫付いて行ける(笑)。

主役三人、項羽真飛、虞美人彩音、劉邦壮の宛書きっぷりに感嘆。いっそ気持ち良いくらい。
特に壮君の劉邦ときたら!ぺかーっと明るい壮君と挫折して泣く壮君の両方が堪能できるなんて贅沢な。同行の友人と「壮さんの集大成!?」と色めき立ちました。
まとぶんの項羽もいい。炎の瞳の戦(いくさ)馬鹿一代。そのくせ虞美人=あやねちゃんとのいちゃいちゃラヴラヴ鬼ごっこは吐くほど甘い。背景にお花畑が見えるよ! そして最後の大往生の有無を言わせぬ気迫。外伝ベルばらアラン編の仁王立ちラストを思い出し、植爺もこういうのがやりたかったのかなあ、共通イメージがあるのかなあと。
彩音ちゃんの虞姫は、儚い蝶々のような手弱女にして聖母。これまた彩音ちゃんの集大成のような役。白痴美的お人形さん的でありながら、言葉ではない深い智慧を身につけているひと、というのが呂妃・じゅりあとの対比で鮮やかだった。いや史実とは言えあの死に方はないよ(まとぶんもとい項羽が可哀想じゃん!)と思うけれども。剣舞を装いふざける姿が哀れにも愛らしかったです。

男役。みわっち韓信は「正しい」を記号化したような、かえって難しそうな役。彼が付く方が天下を取る、と言われる、そう言う意味でも記号的な存在なのかなあ。しかし桃娘を口説く畳みかけるような喋りにみわさんの本領を垣間見た(笑)。まっつ張良にははまり役すぎて震撼。
みつる衛布。黒みつるにはたっぷりの期待と少しの不安でいっぱいでしたが、良かった(と思う)。最初の登場から野心家ぶりが猛々しく、桃娘とのくだりは相手が大きいのでやや手に汗握りましたが頑張ってた。死に際の芝居は圧巻。あれはもう一度じっくり見たい。
めおちゃん季布はこれと言った見せ場がなく割を食った感もあるけど、いつものめおちゃんを封印した(本人がどう思っているか知らないけど)武人一直線な役は新鮮で格好良かった。まあ君は子期、虞美人の兄役。それなりに出番はあるけれど、男役の見せ場的には武人役で見たかった気が。だいもんの桃娘は上手いけど、やはりこの役は娘役がやった方がいいし、だいもんは男役で見たい、と思いました。(絡む相手がみわっちまっつみつると小柄な男役ぞろいなので余計そう思ったのかも)

男役は他にも項荘しゅん様とか鍾離昧輝良まさととか、劉邦の部下トリオ(夕霧瀬戸鳳)とか、最後項羽の首を取ろうとしてへたれた呂馬童めぐむとか、ワンポイントでも美味しい役があるなあと。范増先生はっちさんもいつになく人間味がある感じのいい役で良かったし、懐王の王子も血筋は良いけど柔弱な役柄がすごいはまってて良かった。宗義のまりんははまりすぎていいのかあれと思うほど(苦笑)。

娘役はあまり役がないけれど、印象に残るのはじゅりあ呂妃といちか紅林。呂妃はいい役だよねえ。現代人から見ると虞美人より感情移入しやすいんじゃないかと思う。紅林は「いちかにまた少年と言うか小姓!?」とキムシンの一貫ぶりに感心と言うか何と言うか。この学年で小姓役はどうかとも思いますが、実に可愛くてイキイキして、上手い。(上手すぎて男装桃娘と一緒に出しちゃいかんと思った)(失礼)
戚夫人はこれだけの出番で存在感を示すのは難しそうな役だなと。蘭はなちゃんは可愛かったので壮君もとい劉邦がころっと参るのも説得力あったけども。
ゆまちゃんとかきらりとか、ひらひらした衣装で踊っているのはきれいで可愛くて眼福でした。が、もうちょっと見せ場があると嬉しかったなあ……。

とりあえずそんなところで。次に見るのが楽しみです。

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2010/05/05 23:26 | Comments(0) | TrackBack() | 宝塚・花

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