ここを2か月放置していました。
その間何もしていなかった訳では勿論無く、宙カサブランカも花上海も相棒も月中日紫子もハムレットも雪ソルフェリーノ睡夢も見たし映画版太王四神記も見ました。宝塚以外では冬のライオンとかウーマンインホワイトとかローズアダージオとか篤姫とかカーテンズとか。
ツイッターが性に合っているようで感想はあっちで呟いてしまっていますが、やめたらブログを更新するかと言うと多分そうでもないので当面こんな感じで。
当然星組には通っております。
いい加減感想を書きます。作品感想とツボったメモをまとめてアップしようと思いましたがツボメモがいくら書いても終わらないのでとりあえずざっくりした作品感想を。
芝居『ハプスブルクの宝剣』。
その間何もしていなかった訳では勿論無く、宙カサブランカも花上海も相棒も月中日紫子もハムレットも雪ソルフェリーノ睡夢も見たし映画版太王四神記も見ました。宝塚以外では冬のライオンとかウーマンインホワイトとかローズアダージオとか篤姫とかカーテンズとか。
ツイッターが性に合っているようで感想はあっちで呟いてしまっていますが、やめたらブログを更新するかと言うと多分そうでもないので当面こんな感じで。
当然星組には通っております。
いい加減感想を書きます。作品感想とツボったメモをまとめてアップしようと思いましたがツボメモがいくら書いても終わらないのでとりあえずざっくりした作品感想を。
芝居『ハプスブルクの宝剣』。
大劇初見は1/9。友人と「……まあ、前評判よりは面白いんじゃない?」と顔を見合せました。
1) これどこで盛り上がればいいんだろう。
2) 色々とバランス悪くないか?
3) 一番大事なところが描かれてない気がする。
と言うのが主な引っかかりどころでした。
が、慣れれば結構面白いし胸に迫る部分もあるので、結局のところ嫌いじゃないです。
宝塚という先入観とポスターの印象から、マリア・テレジア=ねねちゃんとの恋愛や、フランツ・シュテファン=かなめ君との友情物語を期待してしまうと肩透 かしを食らうのですが、エリヤーフー=エドゥアルト=れおんの半生、魂の彷徨と救済の物語として見れば十分盛り上がるしカタルシスもある。
と言う訳で「1) これどこで盛り上がればいいんだろう」は、テーマとメインストーリーがエリヤーフーひとりに絞られていることが把握できて、その流れに乗ることができればクリア。
「2) 色々とバランス悪くないか?」は、初見時はパドヴァ~フランクフルト時代(彼がエリヤーフーである時代)とオーストリア~ハンガリー時代(彼がエドゥアルトである時代)のバランスが悪い気がしたのです。両方を均等に配分した結果エピソードを詰め込みきれなくて散漫になってしまったのではないかなあと。それこそエリヤーフー時代はもっとかいつまんで短くして、ハプスブルクの臣下エドゥアルトになった後をきちんと描いた方がよかったのではないかと。ポスターの焦点の当て方がそうだし、『ハプスブルクの宝剣』というタイトルもそうだし。あとねねちゃんのアーデルハイトとテレーゼ(テレジア)2役がいかにも安直に思えて、ヒロインの出番が少ないから2役させるくらいなら後半に比重を置いてじっくり描きこめばいいのにと。
もっとも、そうやってアーデルハイトの比重を軽くして他の子が演じた場合、ちえねねの相思相愛、真っ正面からラヴラヴしている場面がなくなってしまうのでそれはそれで困るかも、とも思いましたけども。結局エリヤーフーが本当に愛したのはアーデルハイトだけだものなあ。
で、まあこの点についても、エリヤーフー一代記として考えればこのバランスもありなのかなと。エリヤーフー以外の人がそれぞれの時と場所で彼の関わる瞬間しか登場できないのは、人を見に行く宝塚的に残念と言えば残念な構成なのですが(ハンガリートリオが開始1時間後からしか出てこられないとかね)。
「3) 一番大事なところが描かれてない気がする」と言うのはつまり、エリヤーフーからエドゥアルトになる、別の人生を生きることを決意する瞬間のことです、はい。
いやその場面は見たかったし正直今でもあればよかったのにと思ってます。だってエドゥアルトとして出てきたときは雰囲気も性格も女の扱い方も全然違っちゃってるじゃないですか! 何があったかどんな心境の変化か説明してくださいよ!
いや説明はされてるけど。言葉で説明するんじゃなくて、その劇的な瞬間を見せてほしかったなあと。いきなりウィーン宮廷に現れる効果を狙った登場は仕方ないとしても、その後に回想シーンでもいいからさ。
とまあ文句から始めましたが、冒頭に書いたとおり結局のところ嫌いじゃないです、この話。
エリヤーフー=エドゥアルトの魂の彷徨、生きる場所を求める旅はよくある物語だけれども、よくある物語と言うことは普遍性があるということでもあって。楽曲の良さとれおんの熱演もあいまって、力のある物語になっている。
白状すると、エドゥアルトがオルガにドイツ語律法の本を手渡されるところでは、初見からはっと胸を衝かれた。エドゥアルドと一緒に驚愕し、感動を共有してしまっていた。
そして、魂のキャンドル。「あかりを灯せ、魂のキャンドル」と歌われる主題歌。ストレートすぎるメッセージかもしれないけれど、人は誰も魂のあかりを灯さなければならない、自分自身の手で、と思えた。宗教云々でなく。(ぶっちゃけちょっと泣いた・苦笑)
そう思うと、アーデルハイトとテレーゼの2役も、自分自身を受け入れているときは愛する女性も自分を受け入れてくれ、自分自身を否定しているときは彼女も自分を否定する、という、象徴的な意味も見えたりしてね。意図しているかどうかはともかく。
魂のキャンドル合唱で盛り上がって終わりかと思ったらエリヤーフーのソロがあり、それで終わりかと思いきやフランクフルトに帰還するエピソードに続いたところは相変わらずの景子先生クオリティだなあと思いました(素)。正直初見では蛇足感があったのだけれど、魂の還る所としてそこまで描きたかったんだろうなと。個人的には、敢えて明示せず観客の想像力に委ねても良かったと思うのだけれど。
って言うかのこのこ帰ってきて大丈夫なのかエリヤーフー(笑)、気になる。(と言ったら「ドイツ語律法が出回っているということはラビ(ドイちゃん)はもういなくて、方伯家もどっか行っちゃったんだよ」と言われた)
あと夢のない私(と友人)はラストのアーデルハイトを、「約10年たってるのに娘時代のままなんてありえねー!弟(みやるり)ですら髭生えてるのに!絶対あれはエリヤーフーの見た幻に違いない!」と言っていたのですが多分違うんですよね?
お嬢さん風でなく修道女姿だったら納得したかもしれませんが。あでも、そしたらまたキリスト教とかユダヤ教とか面倒な話になるのか。ううむ。
と言いつつここも、アーデルハイトの「おかえりなさい」に感無量の表情をするエリヤーフーが良いので、リピートするうちにまあいいかと思えてきました。(余談ながら感情が入り込みすぎて変顔一歩手前のこの感じは何か覚えが、と思ったらわたるさんだったことに驚いた。ちえとワタさんが似ているとは全く思わないのだけれど、ごくたまにこういう感覚に襲われます)
説得力なくなってきた気がしますが、この話嫌いじゃないですよ、と重ねて宣言しておきます。
まあひとつには星組だからというのもあることは否定しません。あと周囲の反応を見ると原作を読んでいないのも幸いしていると思います。あれがないこれも描かれていない、ではなく、最初からこういう話なのねと思えるので。
あ、あと毎回泣きどころは街を追われるユダヤの民のラビの歌です。正直、ドイちゃんの歌で泣く日が来るとは予想しなかった(失礼)(いやだってダンサーだし!)。今回ドイちゃんショーは勿論芝居でも大活躍(2役の家臣も美形)で、そのお芝居が一年前のMdNOでは想像もしなかったくらい良くて、すごくそれが嬉しいのです。
煮え切らない感想になってしまった。初見時色々思ったこともリピートするうちに「ああ、それもありかなあ」と思えてしまっているなあ(苦笑)。
詳しくはまたツボネタで。一応書く気はあります。
1) これどこで盛り上がればいいんだろう。
2) 色々とバランス悪くないか?
3) 一番大事なところが描かれてない気がする。
と言うのが主な引っかかりどころでした。
が、慣れれば結構面白いし胸に迫る部分もあるので、結局のところ嫌いじゃないです。
宝塚という先入観とポスターの印象から、マリア・テレジア=ねねちゃんとの恋愛や、フランツ・シュテファン=かなめ君との友情物語を期待してしまうと肩透 かしを食らうのですが、エリヤーフー=エドゥアルト=れおんの半生、魂の彷徨と救済の物語として見れば十分盛り上がるしカタルシスもある。
と言う訳で「1) これどこで盛り上がればいいんだろう」は、テーマとメインストーリーがエリヤーフーひとりに絞られていることが把握できて、その流れに乗ることができればクリア。
「2) 色々とバランス悪くないか?」は、初見時はパドヴァ~フランクフルト時代(彼がエリヤーフーである時代)とオーストリア~ハンガリー時代(彼がエドゥアルトである時代)のバランスが悪い気がしたのです。両方を均等に配分した結果エピソードを詰め込みきれなくて散漫になってしまったのではないかなあと。それこそエリヤーフー時代はもっとかいつまんで短くして、ハプスブルクの臣下エドゥアルトになった後をきちんと描いた方がよかったのではないかと。ポスターの焦点の当て方がそうだし、『ハプスブルクの宝剣』というタイトルもそうだし。あとねねちゃんのアーデルハイトとテレーゼ(テレジア)2役がいかにも安直に思えて、ヒロインの出番が少ないから2役させるくらいなら後半に比重を置いてじっくり描きこめばいいのにと。
もっとも、そうやってアーデルハイトの比重を軽くして他の子が演じた場合、ちえねねの相思相愛、真っ正面からラヴラヴしている場面がなくなってしまうのでそれはそれで困るかも、とも思いましたけども。結局エリヤーフーが本当に愛したのはアーデルハイトだけだものなあ。
で、まあこの点についても、エリヤーフー一代記として考えればこのバランスもありなのかなと。エリヤーフー以外の人がそれぞれの時と場所で彼の関わる瞬間しか登場できないのは、人を見に行く宝塚的に残念と言えば残念な構成なのですが(ハンガリートリオが開始1時間後からしか出てこられないとかね)。
「3) 一番大事なところが描かれてない気がする」と言うのはつまり、エリヤーフーからエドゥアルトになる、別の人生を生きることを決意する瞬間のことです、はい。
いやその場面は見たかったし正直今でもあればよかったのにと思ってます。だってエドゥアルトとして出てきたときは雰囲気も性格も女の扱い方も全然違っちゃってるじゃないですか! 何があったかどんな心境の変化か説明してくださいよ!
いや説明はされてるけど。言葉で説明するんじゃなくて、その劇的な瞬間を見せてほしかったなあと。いきなりウィーン宮廷に現れる効果を狙った登場は仕方ないとしても、その後に回想シーンでもいいからさ。
とまあ文句から始めましたが、冒頭に書いたとおり結局のところ嫌いじゃないです、この話。
エリヤーフー=エドゥアルトの魂の彷徨、生きる場所を求める旅はよくある物語だけれども、よくある物語と言うことは普遍性があるということでもあって。楽曲の良さとれおんの熱演もあいまって、力のある物語になっている。
白状すると、エドゥアルトがオルガにドイツ語律法の本を手渡されるところでは、初見からはっと胸を衝かれた。エドゥアルドと一緒に驚愕し、感動を共有してしまっていた。
そして、魂のキャンドル。「あかりを灯せ、魂のキャンドル」と歌われる主題歌。ストレートすぎるメッセージかもしれないけれど、人は誰も魂のあかりを灯さなければならない、自分自身の手で、と思えた。宗教云々でなく。(ぶっちゃけちょっと泣いた・苦笑)
そう思うと、アーデルハイトとテレーゼの2役も、自分自身を受け入れているときは愛する女性も自分を受け入れてくれ、自分自身を否定しているときは彼女も自分を否定する、という、象徴的な意味も見えたりしてね。意図しているかどうかはともかく。
魂のキャンドル合唱で盛り上がって終わりかと思ったらエリヤーフーのソロがあり、それで終わりかと思いきやフランクフルトに帰還するエピソードに続いたところは相変わらずの景子先生クオリティだなあと思いました(素)。正直初見では蛇足感があったのだけれど、魂の還る所としてそこまで描きたかったんだろうなと。個人的には、敢えて明示せず観客の想像力に委ねても良かったと思うのだけれど。
って言うかのこのこ帰ってきて大丈夫なのかエリヤーフー(笑)、気になる。(と言ったら「ドイツ語律法が出回っているということはラビ(ドイちゃん)はもういなくて、方伯家もどっか行っちゃったんだよ」と言われた)
あと夢のない私(と友人)はラストのアーデルハイトを、「約10年たってるのに娘時代のままなんてありえねー!弟(みやるり)ですら髭生えてるのに!絶対あれはエリヤーフーの見た幻に違いない!」と言っていたのですが多分違うんですよね?
お嬢さん風でなく修道女姿だったら納得したかもしれませんが。あでも、そしたらまたキリスト教とかユダヤ教とか面倒な話になるのか。ううむ。
と言いつつここも、アーデルハイトの「おかえりなさい」に感無量の表情をするエリヤーフーが良いので、リピートするうちにまあいいかと思えてきました。(余談ながら感情が入り込みすぎて変顔一歩手前のこの感じは何か覚えが、と思ったらわたるさんだったことに驚いた。ちえとワタさんが似ているとは全く思わないのだけれど、ごくたまにこういう感覚に襲われます)
説得力なくなってきた気がしますが、この話嫌いじゃないですよ、と重ねて宣言しておきます。
まあひとつには星組だからというのもあることは否定しません。あと周囲の反応を見ると原作を読んでいないのも幸いしていると思います。あれがないこれも描かれていない、ではなく、最初からこういう話なのねと思えるので。
あ、あと毎回泣きどころは街を追われるユダヤの民のラビの歌です。正直、ドイちゃんの歌で泣く日が来るとは予想しなかった(失礼)(いやだってダンサーだし!)。今回ドイちゃんショーは勿論芝居でも大活躍(2役の家臣も美形)で、そのお芝居が一年前のMdNOでは想像もしなかったくらい良くて、すごくそれが嬉しいのです。
煮え切らない感想になってしまった。初見時色々思ったこともリピートするうちに「ああ、それもありかなあ」と思えてしまっているなあ(苦笑)。
詳しくはまたツボネタで。一応書く気はあります。
PR
トラックバック
トラックバックURL: